混み具合の要素は、この2つの独立した要素により決定します。
・「患者がどの位頻繁にくるのか」
・「お医者さんがどの位手際良く患者を診るか」
純粋待ち時間 :自分が診てもらう時間を含めない待ち時間
ターンアラウンド:自分が診てもらう時間も含めた 待ち時間
文字 | 名前 | 意味 |
λ | 平均到着率 | 1時間に患者が何人来るか。頻度(6人) |
Ta | 平均到着時間 | 何分おきに患者が来るか。λの逆数(10分) |
μ | 平均サービス率 | 1時間に医者が何人患者を診るか。手際の良さ(7.5人) |
Ts | 平均サービス時間 | 一人の患者を何分で処理するか。μの逆数(8分) |
ρ=λ/μ | 平均利用率 | 混み具合 |
Tw | 待ち時間 | ρ/(1-ρ) Ts |
ケース:
あるクリニックでは,患者が平均10分間隔でランダムに訪ねてくる。
医者は1人であり、一人の患者の診断および処方の時間は平均8分の指数分布であった。
このとき患者が診察を受け始めるまでの純粋待ち時間は何分か。
Ta=10分
λ=6人
Ts=8分
μ=7.5人
ρ=6人/7.5人 = 0.8
Tw=0.8/(1-0.8) *8分 = 32分
クリニックがもう1件併設され、患者が2件のクリニックに分散した状態。
μ=7.5人 ・・・変わらず
λ=3人 ・・・半分に
ρ=3人/7.5人 = 0.4
Tw= 0.4/(1-0.4) × 8分 = 5.3分
ターンアラウンド=5.3分+8分 = 13.3分
クリニックは1件のままで、医者の能力が上がってサービス時間が半分になった状態。
μ=15人 ・・・2倍に
λ=6人 ・・・変わらず
ρ=6人/15人 = 0.4
Tw= 0.4/(1-0.4) × 4分 = 2.7分
ターンアラウンド=2.7分+4分 = 6.7分
クリニックは1件のままで、医者が2名になった状態。
回転率を2乗するだけ
Tw=(ρ^2/(1-ρ^2))Ts
Tw= 0.4^2/(1-0.4^2) × 8分
= (0.16/1-0.16) × 8分 = 1.5分
※95%以上の改善