株式とは
企業にとって・・・自己資金(返済の義務なし)
投資家にとって・・【剰余金の配当】【残余財産の分配】の権利、【株主議決権】
を有する有価証券
株式市場の特徴
・1990年以前は、政策目的の株式持ち合いが多くみられた。(現在は少ない)
・現在は個人を含む多様な投資家が市場に参加し、合理的な株価形成に寄与している
・最近では、外国人の売買高シェアが大きい
発行体:法人(株式会社)
発行形態:普通株、優先株、劣後株、トラッキング・ストック、種類株など
募集形態:公募、私募(プロ私募、少数私募)
株式に類似した証券:ETF(上場投資信託受益証券)、REIT(不動産投資信託証券)
普通株: 最も多い形態、配当の権利と株主議決権を有する株式
当該企業が倒産した場合は残余財産の分配の権利を有する(有限責任)
優先株: 配当や残余財産の分配順位が普通株に優先される株式
一般に株主議決権は付与されない(経営に口出しされない)
劣後株: 配当や残余財産の分配順位が普通株よりも劣後する株式
増資: 企業が追加的に株式を発行して資本を調達すること
◆新株の割り当て方式
・株主割当:既存の株主に新株を割り当てる(株主は増えない)
・第三者割当:特定の第三者に新株を割り当てる(銀行など)
・公募:一般投資家を募る方式(株主が増える)
◆新株の発行価格は、流通市場での株価実勢で決定するのが原則(時価発行増資)
IPO(Initial Public Offering): 株式未公開企業が新規公開して資本を調達すること
◆価格決定方式
・入札方式:価格競争入札によって公開価格を決定する方式
・ブックビルディング方式:引受証券会社が投資家の需要を調査し、公開価格を決める方式
◆株式公開は上場先の取引所の基準をクリアすることが条件
新株予約権付社債:一定の条件で発行企業から株式を取得できる権利を新株予約権といい、
その権利が付与されている社債を新株予約権付社債という
転換社債は株価が上昇すると株式に転換できる
自社株買い:過去に発行した株式を発行企業自身が流通市場で買い戻すこと
マイナスの発行であり、金庫株として保有する
売出し:金庫株やオーナー経営者保有の株式を売却すること
株式分割:新規の株主を募らず、既発行の株式を分割して新株を発行すること
株価が引き下がることで、流動性が高まり、投資家の裾野が広がる
<株式流通市場の基本的な機能>
◆取引所取引
〇立会内取引:取引所の取引時間内の売買
寄付き(取引開始時)
引け(取引終了時)
ザラ場(寄付けから引けまでの取引時間)
・オーダードリブン方式:オークション方式ともいう。価格優先・時間優先で
注文執行される競争的売買方式
・マーケットメイク方式:マーケットメーカーが売値と買値をを提示し、投資家を募る
・スペシャリスト:マーケットメーカーでありながら、自らも売買
〇立会外取引:取引時間外の売買でクロス取引で処理
◆取引所外取引
1998年から上場株式を取引所外で売買できるようになった
指値注文
売りたい(買いたい)価格と株式数を指定する注文。
指値での売買がなければ約定できない。
成行注文
価格を指定せず、株式数だけを指定する注文。
確実に注文執行したいときに有利だが、想定外の約定価格になることがある
板寄せ
相場が始まるときの始値を決める際などに使われる売買成立方法(⇔ザラ場寄せ)
サーキットブレーカー制度
約定価格の大幅な変動を防ぐ制度
更新値幅:注文のあった値段が適正と認める範囲外のとき中止する
制限値幅:前日終値を基準に値幅を決め、ストップ高、ストップ安を執行する
信用取引
・証券会社が一定の資金等を担保に顧客に株式の貸付等の信用を供与して行う取引
・空売りや自己資金以上の売買(レバレッジ)ができる
貸株取引
・機関投資家と証券会社などの間で株券を貸借する市場
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