物価水準が上下しても、労働市場で名目賃金が調整され、完全雇用水準でAS曲線は垂直となる。
「実物変数」は、実物市場の需給バランスによって決まり、
「名目変数」は、貨幣市場の需給バランスによって決まる。
【実物変数の例】
実質GDP水準(Y)、民間投資(C)、民間貯蓄(S)、民間投資(I)、
実質利子率(r)、実質賃金率(w/P)、雇用量(N)、実質貨幣需要量(L)、実質貨幣供給量(M/P)
【名目変数の例】
名目GDP水準(PY)、名目利子率(i)、名目賃金率(w)、物価水準(P)、インフレ率(ΔP/P)
実物変数に対して中立であるという主張。
名目貨幣供給量(M)の変化は、実物変数を変化させない。名目変数だけを変化させる。
M↑ ≠ Y↑
名目貨幣供給量(M)の増加は、その増加率に等しい名目変数の増加を発生させる。
すなわち、
ΔM/M = インフレ率 = 名目賃金率の上昇率 = 名目GDPの成長率
拡張的財政政策は、民間需要を完全にクラウディングアウトする。すなわち、
ΔC + ΔI + GΔ = 0
実質賃金率は、労働の限界生産性に等しい (ケインズが言う)
w/P = MPL
労働供給量は、実質賃金率と労働の限界不効率が等しくなるように決定 (ケインズが言う)
Ns w/P = MUL/MUc
「等価」・・・消費水準が等しいこと。
前向き予測の消費者の選択は、財政支出の増加に対する政府の資金繰りの方法に影響を受けない。
(公債発行、増税)
公債発行は将来の増税なので、時期が異なるだけで生涯の効用は変わらないと理解するから。
古典派の系譜 | ケインジアン | |||
1970年代まで | 1980年代後半以降 | |||
市場 | 価格メカニズム |
需給調整として 速やかに機能 |
想定していない | 緩やかに機能 |
自由競争 |
私的所有制と共に 市場経済の根幹 |
阻害・摩擦要因あり | ||
財政 政策 |
クラウディング アウト |
完全に起こる | 不完全に起こる | ー |
公債発行・ 増税の差 |
なし リカード・バロー の等価定理 |
公債発行>増税 | ー | |
減税 | 消費に影響なし | 消費にプラス効果 | ー | |
慢性的な財政赤字 | 消費に悪影響 | 景気回復 | ー | |
流動性の罠 | 疑問 | 深刻な状況下で発生 | ー | |
長期効果 | 効果なし、攪乱の要因 | — | ー | |
金融 政策 |
景気 |
効果なし、 貨幣数量説 & 貨幣の中立性 |
効果あり、 流動性の罠に 入ってなければ |
効果あり、 インフレ率抑制 安定化政策 |
長期効果 | 効果なし、攪乱の要因 | — | 効果なし、攪乱の要因 | |
政府による総需要管理政策 |
効果なし、 ルール化すべき |
効果あり、 裁量的にすべき |
効果あり、 積極的介入の必要性 短期的供給ショック の吸収 |
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主体の経済上の予測・行動 |
前向き予測(長期) 合理的期待形成 |
将来を考えていない 近視眼的(短期) |
前向き予測(長期)
合理的期待形成 |