【不完全競争】:独占と完全競争の中間。多くの企業が該当。
次の2パターンがある。
寡占
わずかな売り手しかいない市場。
例)たばこ、テニスボール
集中度という指標をもって測る。
【集中度】:市場の総生産量に占める4大企業の割合
独占的競争
類似しているが同質ではない製品を多くの企業が販売している市場構造。
例)書籍、映画、レストラン、クッキー
短期において独占企業と似ている。他の企業と異なる製品を生産するため、
右下がりの需要曲線に直面する。したがって独占企業の利潤最大化ルールに従う。
すなわち、限界収入と限界費用が等しくなる量を生産する。
2つの特徴がある。
利益⇒参入⇒利益0
損失⇒退出⇒損失0
参入と退出は、経済学上の利潤がゼロになるまで繰り返される。
独占的競争と完全競争では、2つの違いがある。
過剰生産力
独占的競争では、効率的規模を下回る水準で生産する。つまり過剰生産力を持つ。
完全競争では、ATCが最低となる効率的規模の生産量で生産する。
マークアップ
独占的競争には限界費用を超えるマークアップ(利ざや)がある。
参入の自由の結果、利潤はゼロになったわけだが、
それは価格と平均総費用が等しくなったということで、
価格と限界費用が等しくなることまで保証するものではない。
現在の価格でもう一つ製品を買いに来る顧客を歓迎するか?
非効率の原因
マークアップ(P>MC)の存在。独占価格による死荷重が発生。
参入が過剰または過小
広告をするインセンティブが起こるとき
広告への支出
広告は、資源の浪費か? 価値ある目的のための奉仕か?
経済学者の間でも白熱した議論が生じる。
広告への批判
広告への支持
政策立案者は、広告が市場を競争的にするという見解を受け入れるようになった。
多くの広告は、対象商品の情報をあまり明らかにしていない。
広告それ自体が製品の質についての消費者へのシグナルである。
企業が広告に多額のお金を使おうという意思は、それ自体が品質を保証するシグナル。
広告の内容は関係ない。
広告と同様に経済学においてブランドについての意見の不一致がある。
ブランド批判
ブランド支持
市場構造 |
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完全競争 | 独占的競争 | 独占 | ||
3つが共有する特徴 | ||||
企業の目的 | 利潤最大化 | 利潤最大化 | 利潤最大化 | |
最大化のルール | MR=MC | MR=MC | MR=MC | |
短期に経済学上の利潤を獲得できるか | できる | できる | できる | |
独占と独占的競争が共有する特徴 | ||||
価格受容者・設定者 | 価格受容者 | 価格設定者 | 価格設定者 | |
価格 | P=MC | P>MC | P>MC | |
経済厚生を最大化する量を生産するか | する | しない | しない | |
完全競争と独占的競争が共有する特徴 | ||||
企業数 | 多数 | 多数 | 1 | |
長期における参入 | できる | できる | できない | |
長期において経済学上の利潤を獲得できるか | できない | できない | できる |