12-1.代表的な線型経済での価格・余剰の決定

家電リサイクル法

     施行前 ⇒ 線形経済

     施行後 ⇒ 循環経済  比較して何が違うか?

 

①家電リサイクル法施行の経済の特徴

 ⑴家電リサイクル法施行の経済での消費・排出者の行動

 ⑵家電リサイクル法施行の経済での生産者の行動

 ⑶家電リサイクル法施行の経済での処理者の行動

      ⇒排出者が出すゴミは全て処理

      ⇒廃品価格は高くできない(税金で賄う

②家電リサイクル法施行の経済での価格の決定

 ⑴家電リサイクル法施行の経済での製品価格の決定

 ⑵家電リサイクル法施行の経済での廃品価格の決定

 

③家電リサイクル法施行の経済での余剰の決定

 ⑴家電リサイクル法施行の経済での動脈余剰の決定

 ⑵家電リサイクル法施行の経済での静脈余剰の決定

 

 

 

(1)動脈余剰=消費余剰+生産余剰

   ab    a     b

 

 

 

(2)静脈余剰=排出余剰+処理余剰

  cd-g    ce   d-eg

 

 

(3)線形余剰= ab+cd-g

 

 

 

 

 

13-1.代表的な循環経済での価格・余剰の決定

家電リサイクル法の特徴

 ◆生産者に処理義務 (生産者=処理者)

 ◆再商品化率基準(廃品処理量/製品取引量 ≧ 60%)

 ◆処理者は、再商品市場と廃品市場の両方から料金をもらう

 

①家電リサイクル法施行の経済の特徴

 ⑴家電リサイクル法施行後の経済での消費・排出者の行動

 ⑵家電リサイクル法施行後の経済での生産者の行動

 ⑶家電リサイクル法施行後の経済での処理者の行動

 

②家電リサイクル法施行の経済での価格の決定

 ⑴家電リサイクル法施行後の経済での製品価格の決定

 ⑵家電リサイクル法施行後の経済での廃品価格の決定

 

③家電リサイクル法施行の経済での余剰の決定

 ⑴家電リサイクル法施行後の経済での動脈余剰の決定

 ⑵家電リサイクル法施行後の経済での静脈余剰の決定

 ⑶家電リサイクル法施行後の経済での循環余剰の決定

 

14-1.家電リサイクル法による価格・余剰の変化

①家電リサイクル法による価格の変化

 ⑴家電リサイクル法による製品価格の変化

 ⑵家電リサイクル法による廃品価格の変化  

   まず先に廃品価格が上昇、次に製品と廃品の関係によって製品需要曲線が

   シフトしたりしなかったり、右にシフトしたり左にシフトしたりする。

製品と廃品が独立的な関係であれば、廃品価格が上昇しても製品需要曲線はシフトしない

製品と廃品が代替的な関係であれば、廃品価格が上昇すると製品需要曲線は右にシフトする

製品と廃品が補完的な関係であれば、廃品価格が上昇すると製品需要曲線は左にシフトする

 

 

 

②家電リサイクル法による余剰の変化

 ⑴家電リサイクル法による動脈余剰の変化

   ⇒消費者余剰も生産者余剰も変化しない = 動脈余剰変化なし(独立財という前提)

 ⑵家電リサイクル法による静脈余剰の変化

   ⇒排出余剰は減少、処理余剰は増加、静脈余剰全体では増加

 ⑶家電リサイクル法による循環余剰の変化

     ∴循環余剰は線形余剰に比べて増加する

 

 

14-2.授業のまとめ&今後の課題

①循環経済のミクロ経済学(基礎)

 ⑴動脈経済の価格・余剰の決定

 ⑵静脈経済の価格・余剰の決定

 ⑶循環経済の価格・余剰の決定

 

②循環経済のミクロ経済学(応用)

 ⑴家電リサイクル法施行前の経済(線型経済)の価格・余剰の決定

 ⑵家電リサイクル法施行後の経済(循環経済)の価格・余剰の決定

 ⑶家電リサイクル法の政策効果(線型経済から循環経済への移行の影響)

 

今後の課題

 個別リサイクル法

  ・小型家電

  ・容器包装

  ・自動車

  ・食品

  ・建設

  ・家電品