管理会計論 → CVP分析

《CVP分析の前提条件》

  1. 費用の可分性(固定費と変動費に)
  2. 売上高と販売価格の独立性(営業量が変化しても販売価格は一定)
  3. 売上高と費用の線形性(ミクロ経済学的な曲線ではなく経験的な研究から直線)
  4. 生産量=売上量(棚卸高はない原則だが、考慮に入れる方法もある)
  5. 単品種生産(原則だが考慮に入れる方法もある)

 

《凡例・用語》

P = 利益  (Profit)

S = 総販売価格 (Sales)

s = 単位当たり販売価格(sales)

X = 営業量(生産および販売数量)

C = 総コスト(Cost)

F = 固定費 (Fixed cost)

V = 変動費 (Variable cost)

大文字は総額、小文字は単位当たり

限界利益(Marginal Profit)=貢献利益

損益分岐点(break-even point)

目標(goal)

 

 

【利益】

  P = s・X - C

  P =(s - v)X - F

       限界利益

 

  総費用は、固定費と変動費に区分されるから

  C = F + V

  

 

【損益分岐点の売上

  Xb = F ÷(s ― v) 

          単位当たり限界利益

 

【損益分岐点の売上

  Sb = F ÷(1-v/s

          限界利益率 単位当たりでも総額でもよい

 

【目標売上

  XG =(F+PG)÷(s ― v) 

       限界利益   単位当たり限界利益

 

 

【目標売上

  SG =(F+PG)÷(1-v/s

       限界利益    限界利益率 単位当たりでも総額でもよい

  

 

 

 

 

多品種生産のCVP分析

多品種生産の場合でも製品の構成比率が一定であれば、平均限界利益率を計算することで単品種生産と同じように損益分岐点を求めることができる。

 

各製品の構成比と各製品の限界利益率の積の総和が全製品の平均限界利益率となる。

 

 

 

 

損益分岐図表(利益図表)の作成手順

  1. 縦軸(金額)と横軸(営業量)の最大値が対応するように正方形を作成する
  2. 固定費ラインを横軸に平行に引く
  3. 総費用ラインを固定費ラインと縦軸の交点から、営業量が最大時の総費用の点を結んで引く
  4. 売上高ラインを原点と右上隅を結んで引く
  5. 総費用ラインと売上高ラインの交点から垂線を下した点が損益分岐点上の営業量
    同交点から水平に縦軸まで移動した点が損益分岐点上の売上高